終了・報告

報告レポート スウプノアカデミア2025 スピンオフプログラム『あそびとまなびの森 スウプノアカデミア~みんなでつくるミュージカル~』

時間
午後2時~4時
場所
せんだいメディアテーク 6階 展覧会「もうひとつの森」会場内
参加人数
35人(参加者31人、スタッフ4人)
概要
「まぜると世界がかわる」をコンセプトに、せんだいメディアテークのあらゆるフロアで活動する私たち。障害のある人と生涯学習の場をつくる「スウプノアカデミア」のメンバーたちが、創作ミュージカル「FISH」にのぞみます。その場で話し合って、やってみて、さあどんな物語が生まれるでしょうか。

●ミュージカル「FISH」のあらすじ
とある海の中。広場ではたくさんの魚が舞い踊っています。
フランは今日も、岩場から広場を眺めてはひとりため息。
自分のウロコがコンプレックスで、
周りの目を気にしてなかなか外へ出てこれないのです。
フランの友人、ノアと、その協力者であるミラは、
ふさぎ込むフランをなんとか元気づけようとしますが……?
ここはごちゃまぜの海。その様子を、すこしのぞいてみましょう。


●タイムテーブル
午後2:00~2:10 スタート
午後2:10~2:50 つくる(大道具・小道具・衣装)
午後2:50~3:00 きゅうけい
午後3:00~3:30 ミュージカル開演 ※見るだけでもOK
午後3:30~4:00 感想をはなす

こんにちは。今回の「スウプノアカデミア2025 みんなでつくるミュージカル」にて、脚本と演出を担当しました、りかと申します。
プログラム内で上演された演目「FISH」のお話や、11月に行われたせんだいメディアテークでのスウプノアカデミアの活動について、このレポートで振り返っていきたいと思います。

1.「FISH」について

8月に行われたアイデア出しの場や、その後のスタッフや発案者とのメールでのやり取りの中で、「歌いたい」「音楽にあわせて踊りたい」という声が上がったので、普段やろうと思ってもなかなか出来ないこと=「殻を破る」をテーマとしました。そこで思い浮かんだのが古事記の天岩戸伝説。アイデア出しの場で「FISH」というワードが何回か出てきていたので、そこから「何かコンプレックスを持った魚が、周りの働きかけによって外へ出てくる」ストーリーを思いつきました。

2.9月20日の「スウプノアカデミア みんなでつくるミュージカル」を終えての反省とブラッシュアップ

9月20日の「スウプノアカデミア みんなでつくるミュージカル」では演技未経験の参加者に合わせて事前にセリフを収録し、劇の進行に合わせて流すようにしていましたが、音響の負担が大きくなってしまったため、今回は演者にできるだけセリフを覚えてきてもらう&セリフが出てこない場合は私が直接読み上げてフォローするスタイルをとることにしました。
また、より観客を巻き込むために、ヒーローショーのような要素や構成を取り入れました。巨大魚の「ネルウァ」を新たに追加し、脚本も合わせて練り直しを行いました。

せんだいメディアテークで活動する「ワケあり雑がみ部」の皆さんにも、劇中に出てくる巨大魚「ネルウァ」を一緒に制作してくださいました。イメージとして「アリゲーターガー」という大型の古代魚の写真を事前にお見せしていましたが、おどろおどろしいイメージの中にリボンなどの可愛い要素も含んでいて、とても魅力的なキャラクターに仕上げてくださいました。

3.当日の活動の様子

ワケアリ雑がみ部さんにも協力いただいて、参加者の皆さんも海の生きものを作ってくれました。皆さんとてもユーモラスな発想で、カラフルで可愛い生きものを作ってくださいました。

巨大魚「ネルウァ」の立ち回り、動きを確認しています。
紙とはいえかなり大きいので、動かすのも一苦労といった感じ。

4.本番

ハプニングや段取りの確認不足など、一部進行が止まってしまう場面があったものの、無事に上演できて一安心。
劇中にあるダンスシーンでは、観客の方が自ら立ち上がりダンスに参加!

5.はなす時間

脚本や劇の内容についてダイレクトに感想をもらえて、なんだかとても胸が一杯になりました。
9月20日の劇に参加したがっていた方も多くいらっしゃったので、機会があったらまたこのメンバーでミュージカルやりたいなぁ、とも思っていました。(もちろん次も脚本で参加したいです!)

6.「はなす時間」参加者の声

・楽しかったです。このミュージカルが本当に、準備からみんなで一緒にやっていて、聞いてる僕たちも参加できて楽しめるっていうのは、すごくいいなと思いました。最後はもうあのメロディが自分でも口ずさめるようになっていて、すごい楽しかったです。また僕たちが作ったこの広場とか、こういう背景とか本棚とかを劇に合わせて読みといてくださったのが僕はすごい嬉しかったです。準備しているのを 1 週間前に見せてもらって、これはちょっと予定を変えても見たいと思って来ました。(「もうひとつの森」デザイナーより)

・私も部活でこういうことをやったり、元々、小学校の時から合唱部に入って、歌とか表現の世界とかそういうのにものすごく興味あったんです。私はソロばかりやってたんですけど、裏方の大切さというかその脇役の大切さ、みんなでやる大切さをここで学びました。

・(出演者の友達で)はじめて参加させていただきました。脚本をやってるって、昨日初めて知りました。「すごっ」て思って、来ました。皆さん大ごとなことをやられたりと、すごいなって思って見ていたんです。初めてのことであまり参加できなかったんですけど、本当に楽しく見させていただきました。ありがとうございます。

・私はちょっと前に見てたら誘われて、それでやってみよっかなって。それで、巨大魚の尻尾らへんを作ってまして、今日来て頭を動かして、なんかすごいなって。いろんな人が、いろいろやって成り立ってるんだな、みたいな。正直、自分もいろんな生物とか作っては見たんですけど。ナマコ、サンマ、謎生物、これが私が作った3個のものでした。他の方のものを見てると「すごいな、こっちの方がうまいんだろうな」と自分で他の人と比べちゃった。だから、「みんな作るのうまいな」というのがいちばんの感想でした。

・巨大魚「ネルウァ」が、実は怖そうに見えるけど、本当は優しい魚だよっていうことを話してたら、尻尾にリボンをたくさんつけてくれた。そういうところをくみ取って作ってくれてたのは、私はすごい嬉しかったし、今日も来てくれた人がいたのはすごい嬉しかったです。

7.振り返り

もともと趣味で小説を書いていますが、書いたものを人に見せることは初めてです。脚本を書くことになった時は本当に驚いたし、自分に務まるのか、自分の創作は受け入れてもらえるんだろうかと不安になることもありましたが、演者の一挙手一投足を観客の方が食い入るように見つめていたり、劇中のダンスパートで自ら前に出て踊りだす姿が印象的で、世界観に夢中になってくれることが本当に嬉しかったです。
また、たくさんの方がこのミュージカルに参加・協力してくださって、とても良い経験をさせていただいたなぁと改めて思いました。自分の創作にもすごく自信がついたし、劇中に出てくる「フラン」のように、私もまたひとつ殻を破ることができたんじゃないかな、と思います。


レポート:りか(スウプノアカデミア参加者)

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