終了・報告

《 SHIRO Atelier&Studio 》アトリエしろ①[報告レポート]

仙台市の文化施設を活用した定期的なアトリエ事業がスタートしました。
絵を描いてみたいな、いつも家で自己流の創作をしているけどみてほしいな、関心をもつ仲間と出会う機会がほしいな、障害のある人の表現活動のサポートをしたいな、など障害のあるなしに関わらず、どなたでも参加できるプログラムです。
参加者のひとりである渡邉貴裕さんによるレポートをご紹介します。

アトリエ活動第1回『民話に基づいた作品づくり~大根にたこ、きのこに和尚さん!?』



障害の有無を問わず表現活動ができる催しが始まりました。2018年9月22日、アトリエスペースが設けられたメディアテーク7階スタジオbにて創作活動に励む様子が見られました。
プログラムはオリエンテーションから始まりました。そして、小野和子さんが語り部となって、大根ときのこにまつわるお話をしました。

季節も秋なので話題性のある内容でした。
大根の民話は、たこが大根畑を狙うといった内容のものでした。次いできのこの民話は、お寺の中で寝る和尚さんがいて、杉の切り株とともにきのこが登場するものでした。このお話の共通点は夜中に起きたといったストーリーでした。


さて、創作活動が始まり、大半の参加者がストーリーに基づき、無我夢中になって描いていました。水彩画、クレパス、色鉛筆、マジック、粘土など様々な画材や道具を用いていました。聞いた民話を題材にして作り上げるといったかたちで創作がすすみ、作品が仕上がりました。見学をしながら活動を見守る人も見られました。
どれも個性豊かな作品に完成したのが伝わってきました。

作品鑑賞しながらの茶話会に入り、一人ひとりが作品を発表しました。個性もそれぞれ違って作品の内容からも伝わってくるものでした。 発表した方からは「似顔絵を描きました」「閖上の海の絵を描きました」といった声もありました。やはり、思いや臨場感といったものからイメージが浮かんだものかもしれません。民話とは関係ない内容のものも「自由に描ける」アトリエです。時折、会話も弾む様子も見られました。気持ちをわくわくさせるかたちで盛り上がりました。
個人的な報告になりますが、民話の登場人物を次々と描き起こして仕上げに向けて完成させました。


終了後に参加者の何人かにインタビューをしました。制作中の方もいて「次回も引き続きつくりたい」と意気込みを語ってくれました。また、小6の参加者の方は「学校に入ってから工作に励み、入賞がきっかけで創作活動を続けています」というお話をしてくれました。粘土でたこを2匹つくり、見映えもユニークで個性溢れる内容の作品でした。

次回もどんな創作活動が見られるか楽しみです。

レポート 渡邉貴裕
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活動情報

2018年度仙台市文化プログラム SHIRO Atelier&Studio -ともにつくる芸術劇場-
日時:2018年9月22日14時~17時
会場:せんだいメディアテーク7階スタジオb
ファシリテータ:瀬尾夏美(画家、作家、一般社団法人NOOK)、佐竹真紀子(美術作家、一般社団法人NOOK)
主催:特定非営利活動法人エイブル・アート・ジャパン/公益財団法人仙台市市民文化事業団/仙台市

*この事業は、「仙台市文化プログラム-障害のある人たちの文化芸術を支援・推進する文化プログラム」です。アートを通じた自己表現の機会をつくること、障害のある人たちとともに誰もがそれぞれの個性を尊重し、その存在が認められる真の意味での豊かな社会の構築に貢献することをめざし実施されるものです。

バナー:障害者芸術文化活動普及支援事業(厚生労働省)
バナー:ABLE ART JAPAN
バナー:Able Art Company