終了・報告
【SOUP STAGE報告①】身体の声を聞くワークショップ
身体の声を聞くワークショップ
SOUPが今年度新たに取り組むダンスプログラムSOUP STAGEでは、
振付家・ダンサーの磯島未来さんとともに、半年をかけてワークショップを積み重ねながら2018年2月の本番に向けて作品を作っていきます。
まずその第一弾として、9月19、23、24の3日間にわたって、登米、仙台、大河原の3ヶ所でワークショップを実施してきました。
【1.身体の声を聞くワークショップ@登米市】
[日時]2017年9月19日16:00〜17:00
[場所]登米市中田生涯学習センター
登米市で中心になって参加してくれたのは、NPO法人奏海の杜 みんなの広場にこま~るのみなさん。
会場について、まずは輪になって自己紹介とストレッチ。子どもたちも磯島さんも、初めての場所に緊張の様子。
それから、磯島さんの「いろんな所を歩いてみましょう」の声で会場を歩き始めます。
同じ所でぐるぐる回り続ける人、隅っこにじっといて外を眺めている人、いろいろです。
それから、参加者には布が手渡されます。「布を好きなように使って身体を動かしてみよう、遊んでみよう」と磯島さん。
布をまとめて後ろに投げたり、肩にのせたり。
磯島さんから「みんなで動いて!」とか、「こうして!」といった指示は全然ありません。
みんながその場にいて、それぞれ時間を過ごす。その上で布のような「遊び道具」を渡して、遊んでみてもらう。
むしろ、一番身体を使って遊び尽くしているのは磯島さんかもしれません。
「今度は、布を誰かに渡してみよう。どんな渡し方ができるかな?」と磯島さん。
「手を使わないでどうやって渡したらいいんだ?」と考える子どもたちに自ら身体を使って布を相手に受け渡していました。
1時間という短い時間でしたが振付や動きが決まっていないダンスをするのは初めてだった皆さん、大興奮の様子でした。
【2.身体の声を聞くワークショップ@仙台市】
[日時]2017年9月23日14:00〜16:00
[場所]せんだい演劇工房10-BOX box-5
仙台では即興音楽家の山路智恵子さんも参加しました。見学の方も一緒に、自己紹介とストレッチ。
ストレッチしながら立ち上がって、手足をぶらぶら、そのまままた歩いてみます。歩きながら、頭や腰や背中もぐるぐる、ぶらぶら動かして行きます。
20名近くいます。一段落したところで輪になって集合。手のひらを指しだした磯島さん。
「身体がアツくなってきて、熱を持ってますね。じゃあこの熱を、誰かに移してみましょう」
と、肩に手をじっとあてます。
参加者の方々も、他の人の身体に手をあてながら、ゆっくりと熱の伝わりを味わいます。
徐々に手だけでなく、背中や、肩など身体の他の部分を使います。
1対1のやりとりから、誰かの熱を受け取りながらまた自分の熱を別のひとに伝えたり。
だんだん、一つの生き物みたいになってきました。
楽器も登場。
一つのワークが終わる毎に、「今のどうだった?」と丁寧に振り返りをする様子が印象的。
そして最後は手ぬぐいを使ったワーク。登米では不織布でしたが、仙台では手ぬぐい。
手ぬぐいで引っ張り合いっこや、手ぬぐいで作ったわっかを通ってみたり、いろいろな動きができました。
2時間があっという間に感じる、充実した時間でした。
【3.身体の声を聞くワークショップ@大河原町】
[日時]2017年9月24日10:00〜12:00
[場所]えずこホール 練習室1
3ヶ所目は大河原町えずこホールにて実施。当初伺っていた人数の倍近くの方がいらっしゃり、会場はギュウギュウに。
シニア層から支援学校に通う子どもたちまで、一番幅広い層の方が集まるワークショップでした。
はじまりは自己紹介とストレッチ、それから、熱を移すワーク。ここではみんなで車座になって、手と手、手から背中と熱を伝え合いました。
再び手ぬぐい。背中をこすってみたり、、バタバタ音を立ててみたり。
ここでも一つ一つのワークが終わる度に、感想をみんなで言葉にしていきました。
手ぬぐい遊びのあとは輪になって立ちます。「誰かが倒れる、倒れた人に近寄りたくなったら近づいてみてください」という指示が。
順番に倒れるわけでもないし、倒れ方も自由。必ず近づかなくてもいい。細かいルールが決まっていないからこそ、誰が何をするのか探り探り計りあい、独特の緊張感が漂います。
この後、なぜかシニアチームが口々に自分が実生活で倒れてしまったときの体験談を話すという不思議な一幕も。
狭い空間にギュウギュウで熱いくらいの会場でしたが、その分密なコミュニケーションがとれたのではないでしょうか。
このワークショップは来月も3ヶ所で実施します。もし気になった方は、気軽に遊びに来てくださいね。
文責:一般社団法人NOOK 中村大地