終了・報告

【レポート】アトリエつくるて2024①(7月20日開催)

このレポートは、7月20日に実施した「アトリエつくるて」の様子について、ボランティアで参加した一ノ渡(いちのわたり)そのかさんが書きました。

はじめに

私がこのアトリエに参加したきっかけは、2023年の12月に障害のある人の「まなび」の場について考える「スウプノアカデミア」の成果発表会のボランティアに行ったときに、アートを通して障害者、健常者といったことを関係なしに自分たちが好きなように表現ができることは凄いなと感じたことです。
私自身、高校の時に美術を学ぶコースで本格的に絵を学んでいましたが、挫折をした経験がありました。しかし、皆さんのアートに対して楽しそうにしている姿やお話を聞き、もう一度絵と関わりたいなと思えるようになりました。また、大学で福祉の分野に興味を持っていたのですが、アートと福祉は自分の中で遠い関係だと思っていました。けれど、実際にこういった活動があると知って、自分が経験してきたことが無駄ではなく、また皆さんのお手伝いに少しでも繋がればいいなと思い参加しています。

初めて「アトリエつくるて」に参加してみて

私は、この活動に初めて参加しました。障害のある人ない人関係なしにアートを通じて表現し合える空間がとても素敵だと感じました。一緒に活動していて「居心地がよくて、絵に対して素直になれる空間」だと感じました。
活動は、自由に自分の作品をつくるのですが、周りの人たちとも気軽に話しながら作業することもできるのが印象的でした。1人1人自分の好きな画材を選び、自分の世界観を表現していました。紙粘土作品を複数つくったり、段ポールでかぶり物や自分の名前で作品づくりや絵を描いたり様々でした。年齢層も幅広く、小さい子から大人まで同じ空間で活動していました。

画材選びの様子
画材選びの様子

いろいろな画材を示したボード
画材いろいろ

子どもも大人も同じ空間で活動しているアトリエの様子
子どもも大人も同じ空間で活動している

画材を選んで作品づくり

実際に画材を選んで作品制作をしていたときに印象的だったのが、小さい姉妹の作品でした。お姉さんの方は紙粘土で魚や食べ物をつくっていました。色の付け方に工夫があって絵の具やクレヨンなどで色付けをしていました。妹さんは、大きな紙いっぱいにクレヨンで絵を描いていました。色も沢山使って色彩豊かでした。
別のテーブルでは、紙粘土で伝統芸能のお面を制作するために試行錯誤していました。湿度が高かったためか、なかなか紙粘土が乾かなかったりしましたが、その間にお面のデザインを考えたりしていました。
最後の方では、「つくったものを見る・話す時間」があり、1人1人自分の作品に込めた思いや見所を話していました。話を聞くと、また作品に対する見方が変わったり、面白さが増したりしました。

姉妹の作品
姉妹の創作の様子(左がお姉さん、右が妹さん)

魚の形をした自作のお面をかぶった参加者の様子
自分でつくったお面をかぶる参加者

今回の活動を通じて感じたこと

今回の活動に初めて参加して感じたことは、アートには人を繋ぐ力があるということです。私はこの活動で初めて会った人たちが沢山いましたが、作品を通じて繋がるこができたと強く実感しました。普段は、思ったことや感じたことを人に伝えることが難しいことが沢山あると思いますがアートをやるときは素直に表現できると私は思っています。
「アトリエつくるて」は、ただアートをする場ではなくて、人に寄り添い活動できる場だと思います。今年の活動は、まだまだ続くので次回も沢山の人の作品に出会えることを楽しみにしています!

レポート:一ノ渡そのか(東北学院大学 地域総合学部 地域コミュニティ学科 2年)

バナー:障害者芸術文化活動普及支援事業(厚生労働省)
バナー:ABLE ART JAPAN
バナー:Able Art Company