終了・報告

《 スウプノアカデミア 》報告レポートFUN第1回「まつりをつくり、たのしむ〜仙台七夕まつり」

開催日
2021年07月23日(金)
時間
17:30-19:30
場所
仙台フォーラス7階even
参加人数
参加者6名、付きそい者3名、ボランティア2名、オンライン参加者3名、ゲスト1名、スタッフ4名
概  要
1.プログラムの説明
2.ゲスト・佐藤正実さんによるお話と質問コーナー
 [ 休憩 ]
3.七つ飾りを作ろう!
4.発表会

七夕まつり…それは毎年8月6日・7日・8日に仙台で開催されている伝統の祭りです。七夕の飾り付けの意味、そして、歴史。そこで、今回はゲストによる七夕の歴史のお話と、実際に飾りを作ってみるワークショップを行いました。参加者だけでなく、スタッフとボランティア、付きそいの方と全員くじ引きによるグループ分けを行い、3チームつくりました。歴史のお話はプロジェクターで昔の写真や資料を見ながら行い、七つ飾りのワークショップではそれぞれ協働して一つの「吹き流し」を作りました。

七つ飾りそれぞれに意味とは?


風の時編集部で地域深堀り人の佐藤正実さんより、仙台七夕の歴史から、七つ飾りの意味までをお話していただきました。例えば、伊達政宗が藩政時代に宮中行事としての七夕まつりを、子女のためのものとして発展させたのが今の仙台七夕に受け継がれていることや、七つ飾りそれぞれに意味があり、仙台七夕を彩るすべての豪華な飾り付けにも必ず飾られていることなどです。

うんうんとうなずいたり、笑ったりと楽しんでいる様子の参加者も多かったです。歴史の好きな参加者からはもっと聞きたいという声もありました。付きそいの方やボランティアスタッフも興味津々で熱心に質問し、ゲストの佐藤さんと言葉を交わされていました。大人でも仙台で暮らしていて知る機会がなく、今回、佐藤さんのお話が勉強になったという声がありました。

途中、七つ飾りのそれぞれの名称について佐藤さんから皆様へ問いかける場面がありました。佐藤さんがグループごとに質問していくと、それぞれ難しそうにしていましたが、悩みながらも答える姿が見られました。また、休憩時間では、歴史の好きな参加者が個人的に佐藤さんに話を聞きに行く姿もありました。

(詳しく知りたい方は、風の時編集部で発行しているPDFを御覧ください! [ おうちで仙台七夕まつり「七つ飾りの意味と作り方」 ] )

吹き流しをつくります!






ほとんどのグループが初対面という組み合わせでしたが、会話を重ねながら、机に並べた和紙や折り紙などの素材から自ら考え、制作に取り組んでいる様子が多くみられました。

最後に、完成した5つの吹き流しを笹竹にかけて発表会を行いました。
笹竹は会場evenのオーナーさんが私たちのために切ってきてくださいました。


●チーム1
チーム1は2つの吹き流しを作りました。


1つ目は、参加者とボランティアで話し合いながら、和柄とピンク、緑の組み合わせがかわいらしい吹き流しを制作しました。作業にとりかかると周りの声が聞こえないくらい集中している参加者の様子が印象的でした。



2つ目は、色の組み合わせにこだわり、紙の選び方から時間をつかってよく考え、紫をメインに黄色、赤を組み合わせた吹き流しを制作しました。紙をつないでいき、本日の制作物の中で一番長い吹き流しになりました。

【感想】
・七夕は昔からあるんだなと学びました。
・みんな優しく接してくださって、とても楽しかったです。
・初めて吹き流しを作ってみて、長いところを切るのが難しかったです。
・本当は別な色をもっと繋げたかったが、時間が足りなかった。


●チーム2
チーム2では2つの吹き流しを作りました。

1つ目は、青と赤の吹き流しです。青と赤の吹き流しは、参加者と付きそいの方の初対面チームです。参加者は緊張しながらもイメージを伝えて、風が吹いてなびく赤い紙の隙間から青い紙が見えるような構造で吹き流しを作成しました。

2つ目はピンクと青の吹き流しです。ボランティアと一緒に参加者の好きな色・ピンクをメインにした吹き流しを制作しました。ボランティアが紙を切る線をペンで書いて切りすぎないようにするなど支援していました。

【感想】
・じっと座って話をきくことが難しかったです。人と協力して何かを作るのも難しかったです。でも、また挑戦して得意にしたいです。

・ピンクとあおの紙をはりました。たのしかったです。
・ピンクの紙が足りなかったので、ピンクの片側を黒にしました。

●チーム3
チーム3は1つの吹き流しを作りました。

このチームでは参加者二人で言葉を交わしながらイメージ図を描いて、完成のイメージを共有し、黄色と白の吹き流しを作りました。初対面の二人でしたが、会話を重ねて思い通りのイメージに仕上げられたようです。細かい作業となり終了時間ギリギリまで制作を続け、両者満足のいく出来になった様子でした。

【感想】
・ずっと昔から受け継がれてきたことを資料で見てわかった。
・七夕かざりの由来などくわしくきいたことがなかったので、正宗と七夕がより好きになった。
・ちがう感性同士がまざりあうような感覚で、こういう作業もおもしろいんだなあと思った。
・スタッフやボランティアの方の協力がありがたかった。一緒に考えてくれた。
・楽しかった。二人で考えて作れたのは面白かった。

以上、皆様が制作した吹き流しでした。
佐藤さんは最後に、それぞれ個性的な吹き流しで見ていて楽しかったと話していました。


Zoomを使ったオンライン参加

Zoomを利用して、山元町のNPO法人ポラリスのスタッフと会場をオンラインでつなぎました。
開始から参加していただき、吹き流しの制作も一緒に行いました。吹き流しの制作時には、会場の様子を伝えるために定期的に机ごとにカメラを移動するなどしました。吹き流しを2つ作られて、佐藤さんのお話も良かったですと言っていただけました。
(写真提供:特定非営利活動法人ポラリス)

活動をふりかえって

「スウプノアカデミア」初回のプログラムでした。
今回のプログラム内容については、仙台七夕という地元に身近な内容でゲストの話の中で、古い歴史の話など難しい点もありましたが、それを楽しめた方もおり、また、制作作業を楽しめた方は多かったようで良いスタートを切れたように思います。

参加者が楽しそうに活動に取り組む姿を見ていると、“まなび”は『だれでも、いつでも』必要なものだと改めて感じさせられました。そもそも“まなび”とは何か、なぜ必要なのか、本当に必要なものなのか、など考えなければならないとも思います。それを今後の活動の中で見つけだしたいと思うスタートになりました。

また、今回の会場は福祉施設でも生涯学習施設でもなく、商業ビルである仙台フォーラスという初めての会場でした。現代アートが展示された空間のなか、佐藤さんがお話している、または参加者が作業している横をオシャレな服の女性や男性が通りすぎていきました。その風景は今までにない新鮮さのある環境だなと思いました。ただし、商業ビルならではの難点もあったので、今後の活動に向けて改善方法を検討していきます。

まだスタートしたばかりで手探りの状態ではありますが、仙台市内で障害のある人の生涯学習を広げるためにどうすればいいのか、ステップアップしながら、チームでじっくり検討していきます。

スタッフの気づきと感想

<企画について>
“まなび”が生まれるとき、主体は参加した人にあります。気になるものを見つけること、または、これまで自分の苦手としてきたものに触れてみることも含まれるかもしれません。ただ、自分から“まなぶ”ことって、だれでも難しいところがあるんじゃないかなと思います。“まなび”が生まれるきっかけになるといいなと、スウプノアカデミアではこれからさまざまなテーマのプログラムをひらきます。
今回は夏の開催ということで、仙台の地域に根づく七夕まつりをテーマにしました。参加者への事前の聞き取りでは、まつりの歴史を知る機会があまりない、とコメントもあったため、ゲストの佐藤正実さんには、絵や写真を多く使い、ときどきクイズ形式も取りながら七夕にまつわる歴史や飾りのあれこれをお話ししていただきました。

<運営について>
・親子の参加者が3ペアありました。そこで、参加者にくじをひいてもらい、親子を別のグループにして新しい方たちと出会い協働することを体験してもらいました。付きそいの方たち自身も創作を楽しまれていた様子が印象的でした。
・質問の際に、ボランティアや付きそいの方からたくさん発言があり、本気で学びの場を楽しんでいたのが意外であり面白かったです。
・最後は、時間が足りず個別の飾りを考えるところまではいかなかったのですが、班ごと&障害のある参加者が全員、一人ひとり発言できたのでほっとしました。
・協働で創作しているときは、とくに問題ないように感じましたが、アンケートで協働して作業するのは疲れたと書いていた方がいました。集団でやるか個別でやるか選択肢を設ける必要を検討したいです。

<チーム3のサポートスタッフ>
・吹き流しの製作の際、黄色を選び「さわやかだから」とコメントした方がいました。さらに、つくりたい模様があるということで口と手で説明をはじめたため、紙に書いてみて互いにイメージを確認しました。その方は完成のイメージをかたちづくり、デザイナーのような役割も担いました。また、紙を折る、切る、曲木にはりつけるなどを担当しました。
協働でつくることを楽しみ、完成した吹き流しをみて嬉しそうだったこと、またグループ内のメンバーと仲良くなっていたことで、満足感も高まっていたと思います。
・もう1人の方は、チラシをみて参加してみたいと思っていたが、躊躇していました。事務局からのお誘いの電話に大変喜んでくれて参加を決めてくれました。少し遅れての到着でしたが、チームにスムーズに溶け込みました。吹き流しの色は、他の参加者が黄色と決めたあとに「白」を選んでいました。
・協働でのワーク中は、言葉もはずみ、また年下の参加者を応援するような言葉もみられました。終始、4人全員で協力しながら創作できたことはうれしかったです。
・七夕が「願いの祭」であり、吹き流しが「願いの糸」からの由来であることを想ったとき、家族ではない4人が一緒に吹き流しをつくっていることが、とても豊かでした。この日は東京2021オリンピックの開会式の日でもあったのですが、スウプノアカデミア開会式ともいえる会だったのではないでしょうか。

●伊藤光栄(AAJスタッフ)
・テーマが身近な内容で、ゲストの佐藤さんに30分程度、質疑応答も含め貴重な資料とともに興味深い話をしていただき、座学ターンも丁度いい時間で参加者も楽しめたように思います。
・evenに持ってきていただいた笹竹がより良い雰囲気が出ていて、会場の雰囲気も相まって良かったです。
・制作の時間が想定よりも少し足りなかったので、時間配分に工夫が必要に感じました。


コーディネータ:佐竹真紀子
(レポート:伊藤光栄)

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