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障害者芸術活動支援センター@宮城

お知らせ

アートと著作権研修

2020.03.27    報告

■アートと著作権研修
講師:上林祐弁護士
2020年2月5日(水)14:00~16:00
せんだいメディアテーク1階オープンスクエア(宮城県仙台市青葉区春日町2-1)

このプログラムは、表現活動とともに生まれる権利である著作権について学ぶ講座です。<ある人が絵を描きました。その作品はだれのもの?作品を展示したい。だれがどのように決めるの?作品を販売したい。だれがどのように決めるの?>など、身近な事例から学びます。この講座は、辻哲哉弁護士(東京都/NPO法人エイブル・アート・ジャパン理事)がつくった対話型教材をもとに、上林佑弁護士(宮城県)が最近の判例を紹介しながら解説する方法で進行しました。

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参加者は26人(講師・運営スタッフ除く)で、南三陸町、登米市、石巻市、利府町、仙台市、白石市、山形市、東京都から参加。障害のある人とその家族、障害者福祉施設職員、テーマに関心のある企業人、デザイナー、芸術家、行政職員(障害福祉課・文化振興課)等が集まりました。

概要は次の通りです。
1 著作権ってなーに?
2 著作権って誰が持つのか?  
  (著作権の主体は誰?)著作権とは?
3 「著作物」か「著作物でない」かの線引きはどこにあるの?
4 著作権(財産権)ってどんな権利?
5 著作権を侵害されたらどうするの?
6 他人の著作物を使うことはできないの?(著作権の制限)
7 著作物の利用に関する契約。

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参加者の著作権に関する関心度や理解の深さは多様なようでした。また、参加者のなかに芸術家である、デザイナーであるという人が5名ほど含まれていました。一般的にも、このように著作権にかかわる講座を(しかも無料で!)受講する機会はなかなかないなか、このテーマへの関心の高さを感じました。
資料は30枚にわたり、オープンスペースのなか2時間で実施するには集中力も大変必要な環境でした。講師からの問いには、「むずかしい~」「わかりません」の声も。
しかし、この分野のテーマは、座学と実践の繰り返しのなかで会得していくものではないか、弊団体のエイブルアート・カンパニーというライセンス事業の12年間の実践活動を通してもそのように言えます。あきらめずにみなさんと学びの時間を継続していきたいです。

参加者のアンケートを一部抜粋し紹介します。
・利用者の方に質問を受けてわかりやすく伝えることができなかったことがきっかけで受講しました。事例もあり、自分のなかでかみくだきながら研修に参加することができました。
・わかったような気がします。非常にためになりました。著作権だけでなく所有権のことも知れてよかったです(障害のある作家)
・大変勉強になりました。回答にもありますが「一概には言えないが…」という言葉についてこれから勉強していきたいと思いました。
・わが社のアーティストたちのためにもしっかり活かしていきたいと思います
・知らないことが多く非常に勉強になりました。著作権を守るのはもちろんですが、作者の意向に沿った活動をしていこうと思います。同時に著作権などの知識をもつことで、作者を守ることができると思うので、より学んでいきたいと思っています。
・メディアサイトを運営しているので特に公衆送信権について注意をしていきたいと感じました。
・著作権は少ししらべただけではとても奥が深く広いため勉強することがおっくうでしたが、今日体系的に教えていただき(特に著作権の詳細の図)とても整理されました。

番外編:SOUPの眼
障害者の芸術活動支援センターのスタッフとしてスキルアップをめざし、2種類のセミナーを受講しました。ひとつは文化庁と一般財団法人たんぽぽの家が主催した、「知財学習プログラム報告セミナー『障害者アートと知的財産権』」(2020年2月21日東京)。なぜ今、国が知財創造教育をすすめようとしているのか、またデジタル世代といわれる人たちのなかに浸透すべき(‘守って広げる’ことをキーワードとした)知財教育の感覚の必要性、そして「知的財産権」の手触りを自分事として体感的に学ぶツールとして開発されたゲーム「知財でポン!」の紹介、こうした市民による知財の解釈のアイディアや方法を通して新しい時代の社会契約にまでも言及されていたことが印象的でした。
またこのセミナーは縁があって、東北にも巡回したのですが(2月23日仙台)、ミニレクチャーとゲームを体験したあとの参加者の学びの様子が印象的でした。これに一緒に参加した上林佑弁護士とも、今後の講座のあり方を検討する良い機会となったことを確認しました。

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