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障害者芸術活動支援センター@宮城

お知らせ

〔SOUPの研修 報告⑥〕舞台芸術と著作権を考える

2018.03.30    報告

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SOUP(障害者芸術活動支援センター@宮城)は、人材育成研修として「創造する力をつくるSOUPの研修」を2018年1月〜3月に開催しています。障害のある人の表現活動と著作権「舞台芸術と著作権を考える」報告レポートです。

●舞台芸術と著作権を考える
演劇やダンスなど身体表現から作品を生み出して、発表する時、戯曲・台本、演出、振付、演技、ダンス、音楽、舞台美術、照明など、さまざまな人が関わって、クリエイティブな要素が加わっていきます。その時どんな著作権が発生しているのでしょうか。いろいろな事例を元に考えてみましょう。
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日 時 : 2018年3月16日(金) 14:00~17:00
会 場 : せんだい演劇工房10-BOX box-3
参加者 : 6名
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会場はせんだい演劇工房10-BOX box-3。今回は、主に仙台市内から劇場職員やアーティストなどが参加。
講師を務めるのは、辻哲哉 弁護士。
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まずは「アートと著作権 基本編」でも行なったように、練習問題から導入してみます。
どこに、どんな権利が発生しているのか、この事例はその権利に抵触しているのか、いないのか、理由を交えて解説していきます。
「著作権」とは何か?どのような特性を持った権利なのか?といったことを再確認していきます。
『著作権の根本は、「著作物」を複製されない権利だということです』
日常ではイメージできにくい「著作物」。小説、絵画、音楽等、具体的なものをあげながら著作物のイメージを固めていきます。

著作権と所有権の違いにも注目していきます。
練習問題の事例を元に、「所有権は侵害しているが、著作権については侵害していない」「著作権のみ侵害している」など、具体的な行為に沿って解説していきます。
練習問題では、有形ではないものを取り上げています。
例えば、ダンスの「メソッド」とそれらを執筆した「本」についての事例です。
「メソッド」は、方法やテクニックなどは法的には「著作物」の範疇には入らないとのこと。
「本」は、文章そのものに関しては、著作物と認められるようですが、内容に関しては上記と同じく、法的には、範囲外となるようです。
著作権と一言にいっても、有形であるか、無形であるか、どのような媒体か、といった複雑な要因が、
どのような権利として発生するのか、行使できるのか、発見していく作業が続きます。

次は、舞台芸術に不可欠な「実演家」の権利について迫っていきます。
実演家(パフォーマンスをする人、法的には演出家も実演家の範疇に)には、どのような権利があるのか、ないのか、確認していきます。法的には、「著作者」と「実演家」が区別されていること、著作権の内容と権利がそれぞれ異なること、を確認、解説していきます。

著作者人格権・実演家人格権に関しても触れていきます。
この聞きなれない権利の内容は?著作権とどう違うのか?といった解説を踏まえつつ、写真の撮影者とそれを加工した人との間に発生した、実際にあった事例を見ていきます。著作権の特質や法的に不明確なラインなどを探っていきます。
「法律で決まっている」ことではありますが、事例によって様々な権利の発生や対応が求められることを確認します。
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「翻案」「二次的著作物」という言葉にも触れていきます。
また聞きなれない言葉ですが、様々なメディア(媒体)が用いられる舞台芸術において、とても重要な意味を持ちます。
続けて、新しい練習問題に移ります。今回は、舞台芸術の周辺に関する、より具体的なケースを例にあげます。(cf:劇場、戯曲、舞台美術、音楽、演出、出演など)
どことどんな契約(もしくは承諾)を取る必要があるのか、順を追って様々な視点から検討していきます。
営利・非営利、著作権の保護の範囲、「著作権」以外の権利、等。

研修中は、参加者からの質問も多く寄せられ、特に、作品の二次利用に関する質問が多い印象でした。


(文責:三澤)

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